経営方針

事業等のリスク

当社グループの経営成績、株価ならびに財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、下記記載のリスク項目は当社事業に関するすべてのリスクを網羅したものではありません。また、本項における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

海外売上高と為替相場の変動について

当社グループの最近2連結会計年度における海外売上高比率は、前連結会計年度、当連結会計年度ともに89.5%と高くなっており、当社グループの業績は、海外市場の動向に影響を受けます。

為替変動によるリスクは、デリバティブを活用したヘッジ取引により軽減に努める方針でおりますが、完全に回避できるものではありません。また、販売単価の見直しや受注が増減することにより、当社グループの業績は影響を受けます。

特定の仕入先からの仕入割合が高いことについて

当社グループは、原材料である基布や樹脂等を特定の仕入先に依存している場合があります。当社グループではこうした特定仕入先との関係を密接に保ちながら、安定的な調達に努めております。需要の急増による原材料不足や天災地変、品質問題、特定仕入先の政策変更や倒産・経営破綻・合併等により調達に重大な支障をきたした場合や仕入価格が高騰した場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

製品開発と価格競争について

合成皮革業界は厳しい競争下にあり、研究開発による新製品の開発や顧客要求への対応等が常に求められております。そのため、当社グループの収益の変動にかかわらず、製品開発のための投資を常に継続する必要があります。その一方で、開発された高品質・高付加価値製品より、アジア圏の各メーカーが当社グループの製品と同様な品質で、より安い価格の製品を安定供給するようになった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

製品における欠陥の発生

当社グループの製品については、確立された品質管理体制により高機能・高品質を備えた合成皮革製品を市場に供給しております。しかしながら、製品に欠陥が発生したことにより顧客から賠償費用等の多額のコストが発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

生産設備及び物流拠点について
イ 法的規制
当社製品についての法的規制はありませんが、設備及び生産活動において地盤沈下監視、VOC排出規制、省エネルギー法による燃料消費量管理、危険物取扱関連等のさまざまな法的規制・行政指導を受けており、今後、これらの法規制が強化された場合、設備投資や関連費用の増加が見込まれ、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
ロ 災害や停電等による影響
当社グループの製品は、埼玉県行田市にある埼玉事業所及び群馬県邑楽郡邑楽町にある群馬工場で生産を行っております。このため、生産設備において発生する災害、停電又はその他の事象により製造機器の損傷又は材料調達先に壊滅的な被害が生じた場合、操業が停止し、生産・出荷活動が停止する可能性があります。今後発生する災害等の要因により電気ガス等のエネルギー供給において総量規制など使用制限がなされた場合には、当社の生産活動において著しい影響を受ける可能性があります。
また、米国ニューヨーク州及びテキサス州に主要な物流拠点があり、これらの地域において災害等の事象が発生した場合においても、出荷活動が停止する可能性があります。
ハ 人材の確保と技術伝承
当社グループの製品は、高度な技術・デザイン等専門知識及び経験を有する社員により製造・開発されております。しかしながら何らかの要因により雇用が流動化し人材が流出した場合、技術・知識及び経験を伝承するためのある期間にわたり教育と訓練を行うことができず、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社の大株主について

有価証券報告書提出日における当社発行済株式総数は8,650,000株であり、そのうち当社の筆頭株主である東京中小企業投資育成株式会社は当社株式の1,102,000株を所有し、その所有株式数の発行済株式総数に対する割合は12.74%であります。

同社は、中小企業の自己資本の充実と健全な成長発展をはかるため、中小企業投資育成株式会社法(昭和38年6月10日 法律101号)に基づいて設立された政策会社で、昭和47年に当社の増資を引き受けて以来、当社の筆頭株主であります。同社の投資方針は長期保有を基本としているものの、未公開株式に投資を行う目的は、公開後において所有する株式を売却することであるから、今後、同社の保有政策の変更が生じて当社株式の売却方針となった場合には、短期的に需給のバランスの悪化が生じる可能性があり、当社株式の市場価格が低下する可能性があります。

また、Ultrafabrics, LLCの創業者であるClay Andrew Rosenberg及びBarbara Danielle Boecker-Primackは、A種優先株式を信託を通じた保有分を含め各々1,179,300株、670,700株を所有しております。A種優先株式は、その取得日以降3年間は当社の事前の承諾なく売却、処分等が出来ない契約を当社との間で締結しておりますが、取得日から3年経過後当社株式を売却することなった場合には、同様に短期的に需給のバランスの悪化が生じる可能性があります。

グループ管理体制について

当社グループは平成29年10月より持株会社体制に移行し、持株会社の100%子会社である米国のウルトラファブリックス社が販売及びブランドマネージメントを、日本の第一化成が製造及び基礎研究を、そして製品開発と品質保証を両社が共同で行う形となります。このため、持株会社を含めた当社グループの内部統制・管理体制整備と継続的な強化を図る必要があります。

しかしながら、これらの管理体制が十分に機能しなくなった場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。